友達に誘われて、一緒に出掛けることになった。
嫌いな友達でもないし、僕を頼ってくれていることはありがたいはずなのに、なぜか心がザワザワする。
- 人と一緒にいることが疲れるのか?
- 自分の時間をうばわれている気がするのか?
謎の心のザワザワが「回避型愛着スタイル」だと気づいたのは、ずいぶん後でした。
はじめまして、回避型愛着スタイルを持つ、イマヨシといいます。
このブログでは「回避型愛着スタイルを克服するために取り組んだこと」を、どこよりも分かりやすく解説します。
僕はもともと「回避型愛着スタイルであることを、ダメなこと」だと思っていました。
「愛着障害系の本」を片っ端から読みあさり、書かれている克服や改善方法を試しまくった成果かもしれません。
そして、心理学やコーチングも学んだことで、自分への理解が深まり、回避型愛着スタイルの克服に良い影響がありました。
そこで本ブログ「マヨラボ」では、回避型愛着スタイルの僕が感じた
- 回避型愛着スタイルの克服に取り組んだビフォーアフター
- 克服のために取り組んで効果的だったこと
- 回避型愛着スタイルを持つ人ならではの苦悩
- 回避型愛着スタイルを持つ人にとって役立つ本
を、お伝えしていきます。
僕と同じく、回避型愛着スタイルで生きづらさを抱えている方の、問題解決のヒントになれば嬉しいです。
また、回避型愛着スタイルに詳しくない人でも、まったく問題はありません。
回避型愛着スタイルとは
回避型愛着スタイルを持つ人は「束縛や責任を避ける」ために、「誰かと親密にならないよう、1人でいることを好む傾向」にあります。
同じく内向的な性格で1人を好む方は多くいますが、「自分のことすらどこか他人事、第三者を見ているように感じること」が回避型の大きな特徴です。
ここでは
- 回避型愛着スタイルになる原因
- 回避型愛着スタイルを持つ大人の特徴
- 回避型愛着スタイルの克服方法
についてお伝えしていきます。
回避型愛着スタイルになる原因
回避型になる理由は、子ども時代にさびしい思いや傷ついた経験から、「人と距離を置くことで自分を守る」というルールを採用したことが原因です。
この「人と距離を置くことで自分を守る」ルールには、様々なパターンがあります。
たとえば
- 親に甘えようとしても拒絶され経験から、「人に甘えてはいけない」「人に甘えなくても自分は平気だ」
- 親に助けを求めても、何の反応もなかった経験から、「人に助けを求めてはいけない」「人に助けを求めなくても自分は平気だ」
- 抱っこやスキンシップがなされなかった経験から、「人と触れ合わなくても自分は平気だ」「人と触れ合わない方が良い」
このような思い込みから、回避型愛着スタイルは形成されます。
そして、回避型の親から育った人は、その人もまた回避型になる可能性が高いです。
回避型愛着スタイルを持つ大人の特徴
回避型愛着スタイルを持つ大人の特徴は、下記のとおりです。
あなたも当てはまりますでしょうか?
自分の人生を、第三者のことのように感じていて、世の中に対して、自分が対等なプレイヤーであることを、どこかしら諦めている
自己肯定感が低く、目標に向かって努力する意欲が湧きにくい
人に依存をせず、人からも縛られないことを願う
人に「弱みを見せたら嫌われる」と感じる
他人に迷惑をかけないことを重視して、関与することを避ける
仲間にも気持ちを共有することが少ない
愛情をそれほど必要と感じていなく、口に出して表現しようと思わない
相手の困りごとや頼られることが、なぜかわずらわしく、怒りにすら感じる
子どもじみた振る舞いをする人に嫌悪感を感じる
誰も信頼していない割には、相手の顔色に敏感である
自分のことを話すのが苦手で、一歩踏み込んだ関係を求めていないそぶりをとりがち
あらゆる別れの場面に、悲しみを口にしたり涙を流さずに、割と平然としている
子どもへの自然なスキンシップや言葉がけが苦手
子ども時代に、おねしょが続いていた
もっと詳しく診断してみたいという方は、こちらの「診断チェック表」をご覧ください。
https://mayo-labo.com/attachment-disorder-books/#rtoc-6
回避型愛着スタイルは、すでに克服法が精神科医の先生方によって確認されています。
回避型愛着スタイルの克服方法
回避型愛着の本から、克服方法についてまとめたものがこちらの4つです。
- 子ども心を思い出し、内なる思いを解き放つ
- 何かしらの「創作活動」を行う
- 人との交流の仕方をやり直す
- 理想の親を心の中に置く
子ども心を思い出し、内なる思いを解き放つ
子どもの頃の「さびしかったり、つらかった記憶」を思い出し、誰かに語って放出していきます。
聞き役を立てられない場合は、文字で書き連ねておくだけでも有効です。
何かしらの「創作活動」を行う
自分の想いや感情を表現する創作活動は、回避型愛着の克服に良いと言われています。
創作活動の例
- 字を書く
- 絵を描く
- 工作物を作る
- 音楽を奏でる
人との交流の仕方をやり直す
- 「人と一緒にいると傷つけられる」という犠牲者意識を辞める
- 積極的に相手に興味を持つ
- 自己開示の練習をする
理想の親を心の中に置く
- 自分自身が親となり、子どもの頃の叶えられなかったことを叶えてあげる
- 芸能人やアニメなどで理想の親像があるなら、その人を心の中で親として頼るようにする
回避型愛着スタイルの克服に挑んでみた
以前の僕は、自分の性格のことを「内向的な性格だからしょうがない」とあきらめていました。
しかし「回避型愛着」という言葉を知ってからは、世に紹介されている克服方法を、出来る限り試しました。
ビフォー:回避型愛着スタイルの克服に取り組む前は、こんな人でした
回避型愛着スタイルの克服に取り組む前の僕は、下記のような傾向があり、「僕は人とは違ってダメなんだろうな」と感じていました。
- とにかく嫌われるのが怖い
- 夢や目標を持たないことで、傷つかないようにしていた
- 回避型愛着スタイルになったのを、すべて親のせいにしていた
とにかく嫌われるのが怖い
- 常に自分の意見を持たず、相手の顔色ばかりをうかがっていた
- ダメな自分を演じることで、相手に気に入られようとしていた
- 望んでいないお誘いも、断れずに参加して消耗していた
夢や目標を持たないことで、傷つかないようにしていた
- 夢や目標に向かってチャレンジして失敗して傷つく前に、夢や目標を持たないようにしていてた
- 夢や目標を叶える人は「自分とは違うタイプの人」として、将来への舵を握ることを、どこかしら諦めていた
回避型愛着スタイルになったのを、すべて親のせいにしていた
- 子ども時代に親がかまってくれなかったから、自分はこんな性格になったのだと、決めつけていた
- 親の決めたことに従ったからこうなったと、すべて親のせいにして、「自分で決めて行動する責任」を恐れていた
アフター:回避型愛着スタイルの克服に取り組んだ後の変化
回避型愛着スタイルの克服に取り組んだ後の変化が、こちらです。
- 自分の気持ちを優先できるようになった
- やってみたいことに挑戦するようになった
- 回避型愛着スタイルと上手につきあっていこうと意識が変わった
自分の気持ちを優先できるようになった
- 相手の顔色が気になっても、自分の気持ちも優先できるようになった
- ダメな自分を演じて、自分を低くみせることをが減った
- 帰りたいけど雰囲気で帰れないときも、勇気を出して帰れるようになった
やってみたいことに挑戦するようになった
- 「自分も夢や目標に向かってもいいんだ」と思えるようになった
- 失敗は怖いものの、少しずつ挑戦できるようになった
- 自分で決めること、責任を持つことを意識できるようになった
回避型愛着スタイルと上手につきあっていこうと意識が変わった
- 回避型愛着スタイルだからこそ良いこと、こんな性格だからこそ役に立つことに着目するようになった
- この性格になってしまったのは親のせいではなく、自分でそうしたのだと受け止められるようになった
回避型を「克服した」というより、回避型ならではの性格を「短所だと感じることが減った」のだと思います。
克服してはいないものの、こんなに変われるなんて、ひたすら色々な克服方法を試して良かったです。
回避型愛着スタイルの克服に取り組んで効果的だったこと
数ある回避型愛着の克服法の中でも、「特にこれは効果があったと実感した克服方法」がこちらの5つです。
効果的だった克服方法
- 自分の気持ちを文字にする
- 懐かしい場所を訪れる
- 自分のことを知り、自分を好きになる努力をする
- 短所よりも長所に目を向けるようにした
- 人に興味を持つ練習をする
自分の気持ちを文字にする
心のザワザワしたとき、何がそう感じたのかに着目して、なるべく文字で表現しました。
いつもなら「正体不明のまま心の奥に溜まってしまっていたもの」を、吐き出せたのが良かったのかもしれません。
懐かしい場所を訪れる
育った街や小学校・中学校、バイト先、懐かしい場所を再び訪れてみました。
回避型の人は、昔の記憶や気持ちにフタをしがちで、頭だけで思い出すのはむずかしいです。
場所だけでなく、空気感や匂いも、脳のタンスをひらく手伝いをしてくれるので、懐かしい場所を訪れるのはめちゃくちゃおすすめです。
自分のことを知り、自分を好きになる努力をする
自分のことを好きになるために、自分を知るための時間をとるようにしました。
- 自分の否定していること
- 無意識で抱えている思い込み
- 本当はどうしたいのか?
短所よりも長所に目を向けるようにした
自分の短所を改善するよりも、「長所をもっと伸ばすにはどうしたらいいか?」に着目するようにしました。
短所は探すときりがないので、ほったらかし。
ある意味、肯定的なあきらめです。
でもこのあきらめが良かったのか、「1人が好きな性格だからこそ良いことは?」と考えられるようになり、「回避型ならではの性格を短所である」と感じることが減りました。
人に興味を持つ練習をする
人にまったく興味がない性格だったのですが、なるべく関心を向けて、色んなことを質問するように心がけました。
服や髪型、好きなご飯など。
その人のことを色々聞いていると、こちらも聞き返されることがあり、強制的に自己開示する機会になったのも良かったです。
回避型愛着スタイルを持つ人にとって役立つ本
回避型愛着の克服に取り組んだときに、「これは役立った」と感じる本がこちらです。
食事や漢方、整体、意識の向け方、毎日の生活の中で取り入れることで、健やかな精神を保つための本です。
回避型愛着の本ではありません。
ですが、本書で紹介されている養生法の方が、回避型の本で紹介されている克服方法よりも、とても効果がありました。
人生を変えるため、新しい自分になる土台作りには、「思い込み」や「執着」を手放す必要があります。
まずは物理的な物で手放す練習をして、「自分にとって本当に必要なこと」を見つめ直していくための本です。
僕は以前、「部屋がキレイになっても、考え方は何も変わらないでしょ」と思っていました。
ですが以外や以外。
めちゃくちゃ自分を知る良い機会になりました。
とくに回避型の人は「人生を、流れに任せて選択」してきたり、「自分は本当はどうしたいのか」に向き合うことが少ないと感じます。
なので本書は、自分と向き合う習慣をつけるためにも効果的です。
また、手をひたすら動かして何かに集中することは、うつ病の改善にも良いと言われています。
掃除にひたすら集中することで、瞑想状態に近づくのでしょうか。
しかも部屋もキレイになるのでおすすめです。
ちなみに本書『生きづらい人のためのミニマル戦略』はKindleアンリミテッドで無料で読めます。
内向的な性格を克服して、外向的な性格になるのではなく、内向的な性格を活かして社会に役立てていこうよ!という本です。
回避型愛着スタイルの人は、かなりの確率で、内向的な性格だと思います。
こんな性格でも、それを良しとできる。
とくに「回避型のことを短所だ」と感じている方に、めちゃくちゃおすすめです。
ちなみに本書『「ひとりが好きな人」の上手な生き方』は、Kindleアンリミテッドで無料で読めます。
本書では、子どもの頃に叶えたかった欲求を叶えられないまま大人になった人を、「五歳児の大人」としています。
「五歳児の大人」は、子ども時代に解消されている問題が、ずっと解決されないまま生きている。
なので、「大人のフリに疲れる」といった苦悩がたくさん紹介されています。
紹介されている事例のほとんどが、回避型愛着の人の苦悩と一致していると、僕は感じました。
なんだか、「回避型の人は、大人のフリをしているだけ」と、痛いところを指摘されているような気がして、かなり心にグサグサっときます。
しかも、克服・解決策については、何もふれられていません。
なので、落ち込んでしまいそうなときには、読まない方が良いです。
回避型の人に「あるあるな考え方や行動」が、子ども時代の未解決問題からきているのだと、知るためには良い本です。
本書『「大人になりきれない人」の心理(加藤諦三)』はKindleアンリミテッドで無料で読めます。
同じく加藤諦三さんの本『「人生、こんなはずじゃなかった」の嘆き』も、回避型愛着の人ならではの嘆きばかりです。
こちらも、自分の行動の原因を知り、反省するには良いのですが、落ち込んでしまいそうなときには、読まないことをおすすめします。
まとめ:自分の生活の質を上げるためにも回避型愛着スタイルの克服に取り組もう
ここに書いてあることだけで、回避型愛着スタイルの克服方法が分かったと思います。
僕は現在、回避型愛着スタイルを完全に取り除く方向ではなく、そんな性格を活かすための生活へと、努力する方向性を変えています。
お陰様で、人生を第3者として眺めることを辞め、夢や目標を持って生きられるようになりました。
このように「克服に取り組むこと自体が、人生を良くする」可能性があります。
- 自分の気持ちや価値観が分かる
- モヤモヤ、漠然としていた悩みの正体に気づける
- 回避型の性格だからこそ、役に立つ場面があると気づける
- 生活習慣を見直すきっかけになり、将来の健康につながる
克服に取り組むリスクといえば、「使う時間」と「本を買う費用」だけです。
やらないのは、勿体ないですよね。
回避型愛着スタイルを抱える人みんなが、自分を活かす方法を見つけて、毎日気分よくすごせればいいなって思います。
もし僕が回避型愛着スタイルを持つ人でなかったとしたら、「自分を変えたい」と思い悩むことはなかったと思います。
このブログが、そのための手助けになれば嬉しいです。
回避型愛着スタイルを、短所だと感じなくなることを、心からお祈りします。
マヨラボ管理人:イマヨシ